ミステリー・サークルと占星学 ： その関連は？
クリストファー・ハーウッド
１７世紀のもの。
ミステリー・サークルの存在は、過去数世紀に及ぶ様々な記述からうかがい知ることができます。例えば１７世紀のもので、悪魔が夜に草原の草を刈りこんでいる絵。それ以後、特に１９世紀から２０世紀初めにかけて多くの記録が残されていますが、あまり取沙汰もされずにいたように思います。しかし１９８０年８月以降、その数は劇的に増え続け、数年間で数百。現在では数千のミステリー・サークルが世界各地で発見されています。そしてその大半は、イギリス南部のウイルトシャー、ハンプシャーといった地域、それからストーンヘンジ、エイブベリー・リングといった先史時代の巨石群（ストーン・サークル）の近くで見られるようです。
言うまでもなく大半は偽物です。１９８０年代、ダグ・ボウアー、デビッド・チョーリーという二人組の中年男性が、自分達でミステリー・サークルを作ったことを告白しています。この二人は紐で吊るした木の厚い板を草原に押し付けて幾何学模様を作り出した、そのやり方まで実演して見せました。しかし１９９６年には、この二人組のかたわれが、何か超然的な未知の力に導かれてミステリー・サークルを作った、と述べています。それにしても、あまりに多くの見事なミステリー・サークルがアーチストの手によって作られるため、一般には全てのミステリー・サークルがただの悪ふざけと見なされているようです。
ここで一つ大切な点ですが、人工的に作られたものと、本物とは大きな違いがあるということ。１９８９年、日本の撮影チームがイギリスに来て、実際にミステリー・サークルが生じる様子をカメラに収めています。色のついた光のボールと、竜巻状のエネルギーがその場を取り巻いて、あっと言う間のわずか１５秒で、草原の中にミステリー・サークルが出来上がったそうです。
その他には、ミステリー・サークルが生じる直前に動物たちが奇妙な行動をとり、できあがった後には地面から湯気がもうもうと立ち上ったという、農家からの報告。このことからミステリー・サークル発生には相当な熱が伴うものと考えられます。またその影響で、磁気に異常が生じるとも報告されています。ミステリー・サークルが現れた近辺の地域では、コンパスが北の方角を指すことができなかった。この自然界には存在しないはずのアイソトープ（地球上の全てのものを構成している原子）が生じ、これが消え去るのに数時間かかったというレポートもあります。
