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占星学と宇宙の磁場:
アストロロジー、マグネテイックアトラクション

 占星学、星の影響力の真偽は長年にわたって論議の的。毎日、何万人もの人がメデイア、雑誌の星占いを目にするものの、科学者は「占星学は迷信。」と決めつけるのが現状。ここで問題になるのは占星学者自身が、基本的な惑星の相互影響作用の仕組みを知らないということ。人間が星の影響を受けている、ということはわかる。しかしそれがどのようにして影響力を及ぼすか、という仕組みはわかっていないわけです。

Simulated three-dimensional structure of Earth's magnetic field

 このいかがわしいイメージを一掃すべく、明確な答えを科学者に提示すべく、近年、占星学はアカデミックな分野に進出しています。しかし残念なことに、大学などで活躍するアストロロジャー(占星学者)の多くは、アカデミックな世界で受け入れられるために、正々堂々と占星学には触れず、遠まわしな表現でお茶をにごしているのが現状。
世間ではこういう考えはなかなか受け入れられないかもしれない。が、宇宙で起こっていることと、この地球が受ける星の作用は、直接的、間接的につながっている、と私は考えます。もっぱら、占星学とは単なる概念にすぎない。古代神話の記憶のかけらを、ユング心理学の元型に当てはめて考えるためのシンボルとして使う。このようにアストロロジャーの間でも考えられているようです。そして占星学という天体の現象は、人の深層心理を探求する方便として、または未来予言のメソッドとして使われている。どこにも科学的根拠が見られないというのは問題です。

 どうも今の占星学をみていると、根っこがない枝葉だけの木のような印象を受けるのです。枝は折れ、葉っぱはカゼに吹き飛ばされ。本質がどこかに置き去りにされたように思います。この”科学“と”占星学のアート“の離婚の原因は、ホロスコープをコンピューターで作ってしまうことにあるのでは、とも思います。

 いきなりコンピューターで占星学学習を始めた世代にとって、天文暦や室項表を使いこなすことは過去の化石になってしまったのかもしれません。もはや天文暦が示す天文学的な情報はあまり価値がないようです。ただ知りたいのは、ホロスコープの星の位置や角度だけ。 しかし宇宙の天体の位置、相互の配置には物理的な作用があります。ゆえにホロスコープはそれを反映するものであって、単なるシンボリズムではないと言えるのです。

Structure of IMF

 天体の影響力について多くの仮説が生まれましたが、なにぶんにも宇宙の天体とこの地球には膨大な距離があるもので、地球が直接天体から影響を受けるという考えは却下されているようです。しかし宇宙物理学では、太陽から放射される粒子の勢いで太陽の磁場が拡大され、さらにこれが全太陽系に影響を及ぼすという説に達しています。
この太陽から放出される粒子と太陽の磁気圏は、“インタープラネタリー・マグネテイック・フィールド”(IMF) として知られています。そしてこれは太陽系宇宙をのみこむまでに広がります。地球も含め、多くの惑星はそれぞれに大きな磁場を持っています。
ちなみに金星は磁場をもちません。月と火星も磁場は持たないと考えられていますが、実際のところ月と火星は、つぎはぎ状態で、まだらな磁場を持っています。

 しかしたとえ磁場を持たない惑星であっても軌道を運行するとき、太陽から放出されるイオン化されたプラズマの影響を受けます。そしてこれが伝導性のある電磁場を生み出し、IMFと互いに干渉しあうのです。
これと同じ現象は、最後尾から”バウ・ショック“と呼ばれる大波を立てて、海の上を勢いよく進んでいく船に見られます。この原理は全く同じ。惑星がIMFという宇宙の海を巡るとき、船の最後尾から波が立つように、波紋を生じながら進んでいくわけです。そしてこの惑星の動きによって生じる波紋を”マグネット・テール“と言います。

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