占星学 ユキコ・ハーウッド[Yukiko Harwood] 星の架け橋

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PROFILE プロフィール

私の占星学観

 私がイギリスに来たのは2007年1月。期せずして父が亡くなった直後でした。もう先延ばしにはできない。CPA ( the Centre for Psychological Astrology, ユング派心理学者、リズ・グリーンが主宰する、ロンドンの占星学専門校。)の3年間デイプロマ・コースで学びたいと、のどから手が出る思いでやって来ました。

 そこからは無我夢中。CPAの授業に魅せられて没頭している内に、アッという間の3年間。今ふり返ると、あのように充実して密度の濃い日々を過ごせたことは、何か私を超えた大きな力に支えられていたように思います。

 ところで「占星学って星占いのこと? で何がわかるの? 当たるの?」というごくごく一般的な質問に、私なりの見解を投げかけたいと思います。

 私自身、星占いと占星学は少々別物、と考えます。いわゆる占い。将来お金持ちになるか、いつ結婚するか、ということで言えば、ほぼ当たらないというのが私個人の正直な感想。“生きざまは創造していくものであって、定められた運命に従っていきるのではない。”というのが私の視点。

 それでは占星学は一体何か、と言いますと、星、植物、人間、宇宙に存在する万物は全て共鳴し合って生きている、と私は考えます。つまりどこかで互いに影響し合っているわけですね。

 例えば、谷間に咲く白い一輪の花を初めて見た人が、その清楚な姿に、己の中の汚れなきものを託し「白百合」という名前をつけたとする。するとそのように名づけられた花は、その瞬間から「白百合」として人の心に影響を与え、私達の中の清らかなものを呼び起こすのです。

 これと同じことが星と人間の間にも言えます。例えば、革命の星といわれる天王星が発見されたのは1781年。偶然の一致か必然か、仏革命(1789)、電気の発明とほぼ同時期。そしてこの新発見の天体に、ギリシャ神話の天空の神、“ウラヌス”を与えた人類の無意識層には、仏革命に象徴される「自由、平等、博愛」の精神が脈々と波打っていたのでは、と思うのです。そしてこの時期から世界は近代化への道を歩み始めます。

 天体の動きを通して、歴史の流れ、人生の流れを観る。つまり占星学を学ぶことで、人は人生を深く味わうことができるのです。

 例えて言えば、ホロスコープ(人が生まれた瞬間の天体配置図)は、冷蔵庫に詰まっている食材リストのようなもの。「この中身は気にいらない。豆腐をチーズに変えてくれ。」と言っても、交換不可能。この意味において、人は生まれた瞬間にすでにお膳立てされたもの(時代、社会、家族背景)を変えることはできません。が、持てる限りの食材をフルに活用して、様々にクリエイテイブな料理を生み出すことは可能。「豆腐は和食にしか使えない。」という思い込みの枠をはずせば、豆腐サラダ、豆腐ハンバーグ、と意外なものが生み出される。

 人生においても同じことが言えます。人間の心は往々にして社会、親から引き継いだ無意識の思い込みの枠に縛られがち。その枠を取り外し、独自の発想で持てる資質を使いこなせば、納得の行く人生が送れるでしょう。つまりホロスコープを読み解く醍醐味は、冷蔵庫の食材チェックを元に未来の可能性と、人生の霊的な意義を創造していくことにある、というのが私の見解。このような視点で占星学と接するならば、ホロスコープは自分の資質に光を当て、生きがいを取り戻し、人生設計を描く上で、大きな恩恵を与えてくれるでしょう。

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